2010年3月2日 食材さんの気持ちになって

3月に入りました。先日春一番が吹いてやっとこれから本格的な春がきますか。今年の冬は、寒かったですね。 コートを脱いで暖かな日差しをうけて歩ける日が待ちどうしいですね。2月のおもてなしの2コースともイタリアンでした。これはかぼちゃのニョッキです。このレシピを一番最初に作ったのは、もう10数年前です。

固さの調節が難しかったですが今回は、いとも簡単に出来た気がします。きっと生徒さんもそう思ってお帰りになったと思います。かぼちゃの簡単な蒸し方を入門コースでひらめきましたので、これならこのレシピは本当に簡単と自分でも思えます。パルメジャーノレジャーノのチーズの香りが本当に引き立ちますね。こちらは、青梗菜のクリーム煮です。ハムと鶏のささみが入りますが、ささみの下処理をまた入門コースのテクニックを使ったらこれもヘルシーで簡単に出来ました。

実はこのレシピは今までおもてなしで作っていたのですが、生クリームを使わずに牛乳で仕上げるやり方で作れば、本当にいいお惣菜です。自宅では、お教室で残った食材を、もったいないので持って帰ってそれらを集めて即席ひらめき料理をよく作ります。そんな時はお教室で講習をした時にお伝えする、食材の特徴や応用のきくアイデアが役立ちます。時間のない私にとっては冷蔵庫をあけて、今ある食材をどのように生かしておかずにするかは、まさにいつも生徒さん達に、お伝えしている食材を生かすテクニックの集大成です。

しかも時間がないので、手軽に簡単に作って家族の為に作っておいてきます。帰りは深夜になることが、ほとんどですので、帰ってお鍋になくなっているときっと美味しかったのだろうとホットしたり、忙しくても家族の為にお料理を作る自分に自己満足をしています。でもこれって、家庭でお料理をする人には大事な要素ですね。

今は時間がたっぷりあってお料理に取り組める人のほうが少ないですもの。いろいろな角度から、冷蔵庫をあけてあるもので、パパットお料理が出来るように生徒さんにもしてあげたいですね。先日ある生徒さんが私が教えたお料理を作ろうと思ったら、普通のお味噌がなかったので、その場にあった赤味噌(八丁味噌)で作ったらご主人から「これ辛いね。」って少しブーイングだったそうです。

そこで私が、そんな時は「食材さんの気持ちになって、とりあえず半量だけ入れて、味をみてから少しずつ加えたらどうですか。と申し上げたのです。そうしたら、その生徒さんが目を丸くして、食材さんの気持ちですか?って、びっくりされました。と同時に 「先生、今日はいいことを聞きました。そうですよね。」食材のほうからその特徴を考えて、一番素敵に仕上げてあげれば、お料理は上達します。

家庭料理の到達点は、冷蔵庫の今あるものをいかに組み合わせたり、調理したりして限られた時間の中で、完成出来る事ではないでしょうか。そんな達人になれたら嬉しいですね。教える立場では、少しでも皆さんがそれに近づけるように、つねに考えてご指導しないといけないと思っています。

ともあれ、3月のメニューは和食が多いです。春らしい食材で季節感を味わいたいものです。

関連記事