震災で自粛が多いですが、やっと満開になった桜は素晴らしかったです。地震から1か月が経ったのですね。余震や原発のことでまだ一気に復興にブレーキがかかっている様子ですが、まず首都圏が頑張って元気を出さないといけないですね。
生徒さんから、震災の後に頂いたメールや電話で「お料理にいって癒されたいです。」とか「元気になりたい」などのコメントを頂きました。皆さんを元気にして差し上げるのも、お稽古の役目の1つでしょうか。3年前のちょうど春に、千葉県の西船橋から四谷に引っ越しをしてきました。もともと、東京で生まれて育ったのですが結婚をして福岡を振り出しにたくさんの転勤をして、何回も引っ越しをしました。
だから、いつも親しくしていた人とお別れをして、新しい出会いもして多くの人の心にも触れて助けられたり、助けたり「人と人」の大切さを感じてきた気がします。今回の震災も日本全体の災害ですね。私は、思いがけずロンドン・香港・ニューヨークに住む経験をして、外から見た日本の良さ、素晴らしさを感じること出来ました。でも正直初めのロンドンに行った25年前と比べてずいぶん変わりましたね。
お料理を作る人を取り巻く、生活スタイルも大きく変わりました。今はお料理を作ることは日常ではなくなってしまったようです。女性の社会進出にともなう事もその1つの要因、たくさんの外食、中食(買って食べること)も研究されて安価で美味しいです。またレトルト食品、冷凍食品もとても美味しくなってます。もしろ、材料を買って作ったより美味しかったり無駄もなく時間のロスもなくて今や、食事は買ってくる時代になったのですかね。でもそこに温かさや「人と人」が感じられないですね。「家庭の温かさ」、「家庭の安らぎ」はお金では買えませんね。
家庭で作った当たり前のお料理は、やっぱり外食や買って食べるものより美味しくなければ、お料理をする意欲もわきませんよんね。しかも手がかかり時間がかかっては、ますますお料理を作らなくなってしまうようです。家で作らなくては出来ない味であること、しかも簡単にする工夫をすることで、絶対に作ってみようって思える講習が新しいお料理教室には
必要ですね。セッティングをして皆で食べる楽しさや会話、すべてが「お教室に行って、元気になりたい・癒されたい。」って言って頂けるお教室作りに今後も励んでいきたいです。
初めてレッスンにいらした生徒さんが何も出来なくていらっしゃったのに、「お父さんが東京に出して1番よかったことはお料理が上手になったことと言われたこと」「おばあちゃんが孫娘の手料理に感激して涙を流された等のお話」を聞いて、苦労してお教室を続けてきて、本当に良かったです。これから、女性が仕事を持ちながら、子育てをしながらお料理が出来るような、レシピ作りやご指導がますます必要ですね。
私の課題として取り組んでいきたいと思っております。皆さんのお役に立ててこそ、銀座に移転してきた意義があると信じています。なかなか元気が出せない日本ですが、今年も桜は力強く咲いてくれました。