2006年10月のコメント

もう20年近く前にロンドンに駐在していた頃、良く奥様達とお昼に一品持ち寄りでランチをしました。お客様をおもてなしをする機会も多かったのでお料理レシピの情報交換もしていました。そんな会話の中で何処のお料理教室が良いかの話題が出て「何処のお料理教室で習うより、自分たちで教えあうンメニューが一番おいしくて使えるね。」との結論に達したのです。

きっと買う材料も調味料も同じ目線であり、作り方もそれほど違わないレベルであって、そして美味しいものが一番なのでしょう。9月に餃子の皮を作った時にロンドンの友達のマーガレットさんが、今は日本食スーパーが出来たけど、かつて隣に住んでいた武子さんは、餃子の皮を手作りしていたはなしを何度となく聞いたものです。

日本人の奥さんたちは、皆お料理上手だと褒められたものです。その中でも寛子は特別お料理上手だけど、どこで習ったのと聞かれたのを思い出しました。

お料理は作った人より、ごちそうされた方の人がより鮮明に覚えているものです。長年お料理を教えてきて、お料理上手にして差し上げる事の一番は何よりも作った人が食べた人からほめて頂く事でしょう。「凄いね。上手ね。」って褒められれば嬉しくなって、また頑張ろうとまた作り、褒めてもらってまた作ることの繰り返しで上手になっていかれた方が多かったです。

ただ家族の人数が少なくなり、女性も結婚しても働く事が当たり前、また男性もお料理をすることが日常になっているこの頃、これからの私の課題は今まで500近く作ってきたレシピのおいしさを限りなく保ちながら簡単に作れることと少人数でのレシピ作りにトライすることだろうと、今後の方向が見えてきた気がします。

今月のミルフコースは槻谷さんちの「おいしいのに簡単に作るおかず」を紹介します。実は私自身も、仕事と家庭を両立させている超ハードは主婦の一人です。レッスンの合間の30分で夕食や、子供達にクラス一おいしい槻弁と言われたお弁当を毎日作ってきた母親です。

切り落とし肉と不足しがちなお野菜を5種類使って、ちりめんじゃこと目玉焼きでトッピングして美しく20分で仕上がりました。名前は「カラフル炒めちりめんじゃこ」としました。赤貝と豆腐の煮物は、わずか10分で出来上がりです。市販品を使って簡単に出来る野菜のごまあえと、サラダも市販のドレッシングにプラス寛子流でご期待ください。でもケーキはプラリネクリームをたっぷり使ったパリブレストにしました。

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